親の終活・完結編 ~Part4・葬儀社の特徴 互助会には入るべき? 事前相談 葬儀緊急ダイヤル とは? ~

こんにちは。アラ還Senior主婦$ファイナンシャルプランナーのようこです。

昨年、実母が他界しました。手続き関係はだいたい終了し、最近は、遺品の鑑定・査定を進めています。相続税の申告が必要な場合は、「家財」の評価額も申告しなければなりませんので、注意が必要です。詳しくはまた改めて記事に書かせていただきます。

今回は、葬儀社についてです。前回までの記事もどうぞご参考にご覧ください。

どんな葬儀社がある?

葬儀社の特徴

様々な葬儀社がありますが、今回は葬儀を行う場所に着目したいと思います。おもに自社の斎場で葬儀を執り行う葬儀社と、斎場をもっておらず、公共の会場や自宅で葬儀を執り行う葬儀社に分けられるかと思います。

公共の会場を利用する場合は、会場費が安い、火葬場に併設された会場を借りることができた場合には移動しなくて済むなどのメリットがありますが、混んでいて葬儀までの待機時間が長いなどのデメリットもあるかと思います。

自宅の場合は、会場費はかかりませんが、ある程度の広さが必要で、準備や後片付けなども、とても大変です。

葬儀社の斎場を借りる場合、費用はそれなりに必要ですが、設備も整っており、たいへんスムーズで遺族の労力は少なくて済みます。

どこで葬儀をおこなうか

私自身は、自分の祖父、主人の祖父母のときに、自宅での葬儀を体験しました。準備や片付けはもちろん、進行中にも予想しなかった様々なことが起きたりで、それはそれは大変でした。

部屋や飲食物の準備・提供は容易に想像できるかと思いますが、車の出入りや近所のお宅への対応、コートや荷物を預かったり、受付やお香典の管理、葬儀社の方も頻繁に出入りされるため、防犯面に非常に気を遣いました。親の世代は参列者やお寺さまの対応で忙しく、私は食事をする暇もありませんでした。

その経験から、主人の両親、私の両親の葬儀は、迷いなく葬儀社の斎場でお葬式を執り行うことを選択しました。公共の斎場も検討はしましたが、待機の問題がありました。

昔であれば、近所の方々にも手伝ってもらって自宅で執り行うことが主流だったと思いますが、現代の特に都会の生活スタイルでは、自宅でというのは難しくなってきていると思います。一度だけ、自分のマンション内で葬儀をされているお宅を見たことがありますが、正直、場違いな印象も受けました。

葬儀社を決めたいきさつ

夫の母の葬儀でお世話になったのがきっかけ

6年ほど前に夫の母が亡くなりました。そのときにお世話になったのが、今回私の母もお世話になった葬儀社です。以下、A葬儀社と呼びます。

夫の母は、突然自宅で亡くなりました。少し体調を崩していましたが、亡くなるなんて想像もつかない状況でした。死因を明らかにするのに時間がかかり、その間に、夫と家族が何ヶ所か葬儀社を回って、対応の良さからA葬儀社に決めたようでした。

病院で亡くなるケースが多いと思いますが、その場合は、こうはいきません。亡くなった数分後には、葬儀社が決まっているかどうか聞かれ、早く遺体を引き取るように急かされます。そのような状況で、はじめての葬儀社に連絡したり見積りをとったりなどということは現実的ではありません。病院では提携している葬儀社の人が待機していますので、否応なく、その葬儀社に依頼せざるをえない流れになるということも多いか思います。

互助会に加入した理由

夫の母が亡くなって2年ほど経ったころ、夫の父が亡くなりました。
夫の父も急に救急搬送されて、翌日に病院で亡くなりました。救急搬送後に、A葬儀社にすぐに連絡して、ふたたび依頼することができました。

夫の父が亡くなって1ヶ月ほど経ったころ、喪主であった夫のところへ、つまり私の自宅に、A葬儀社の営業の方が挨拶にみえました。そのときに、いわゆる互助会のパンプレットを持ってきて、説明を受けました。ほかの葬儀社のことはわかりませんが、少なくともA葬儀社ではお約束の流れのようです。

前回までの記事に書いたように、そのころ、私の母はすでに大腿骨骨折と脳梗塞を患い、要介護5で老人ホームに入居していました。比較のために、ほかの葬儀社の見学イベントに参加してみたりもしましたが、やはりA葬儀社の対応が良いと感じました。金額面は少し高めのようにも感じましたが、安心してお任せできることを重視して、A葬儀社の互助会に加入することにしました。

互助会には、割引料金で葬儀を行える、緊急対応がスムーズといったメリットもありますが、解約には手数料がかかる、会社が倒産した場合のリスクなどのデメリットもあります。
私は加入しましたが、本当に入会が必要かどうか、よく検討して入会するようにしましょう。

互助会に必要な費用は?

家族葬を想定していたので、いくつかあるコースのなかから最も安い、30万円のコースに入会しました。100万円以上のコースもあったように記憶しています。毎月の積立または一括払いとなりますが、1割引きとなる一括払いを私は選択して、27万円を支払いました。

私の母を想定して加入しましたが、それ以外の家族や、私自身の葬儀でも使えるという契約になっていました。会員番号と、365日24時間対応していただける電話番号(以下、緊急ダイヤルと呼びます)が記載されている会員カードをいただいたので、私は財布に入れていつも持ち歩いていました。

なお、実際の葬儀費用が互助会の金額でおさまるわけではないので、注意が必要です。コースには含まれていない、会場費、飲食代、お花代などのほか、安置日数やドライアイスの追加、病院へのお迎えの距離超過といった追加料金がかかりました。これとは別に、お寺へのお布施等も必要です。

これらの点は、加入される前によく確認するようにしましょう。コースの選択も、どのような葬儀にしたいのか、経験のない方にはなかなかイメージしにくいかもしれません。葬儀社とは別の専門家に相談してから加入されるのもいいでしょう。

互助会は本当にお得なのか?

我が家の場合は、同じA葬儀社で互助会を利用していない夫の両親と、互助会を利用した私の母の事例がありましたので、事後に計算書を比較してみました。結果は、私の母のほうは、互助会の謳い文句にあった割引などがちゃんと効いていました。

全く同じ条件で葬儀を行うなら、互助会に入っておいてお得だったと言えると思いますが、葬儀社間の違いや、葬儀を行う場所や形式、参列者の数によって、もっと大きく金額は違ってくるかと思います。

事前に必要なすべての料金を把握することは、現実的には難しいですが、葬儀社の特徴をよく理解し、比較すべき点をよく検討して、葬儀社を決定されることをお勧めします。当方でも公平な立場で、ご相談をお受けしております。

葬儀の事前相談とは

よく広告などでみかける、葬儀社の「事前相談」は、互助会とはまた異なるものです。

A葬儀社の互助会に入会して3年ほど経ったころ、いよいよ母の体調が厳しくなってきたため、事前相談をお願いすることにしました。

事前相談では、加入している互助会のコースをもとに、実際にかかりそうな金額の見積もりを出していただけました。事前相談の約1か月後に母は亡くなりましたが、見積もりと実際にかかった費用に大きな違いはありませんでした。

また、事前相談をしたころには、葬儀や亡くなった後のことについて色々考えはじめていて、具体的ないくつかの疑問点や悩みが生じていました。これらの点についても相談して、適切なアドバイスをいただくことができました。結果、葬儀までに落ち着いて準備をすることができ、たいへん助かりました。

私の場合はA葬儀社に決めていましたが、決まっていない方は、いくつかの葬儀社で事前相談をして、比較されておくとよいかと思います。事前相談すると、互助会への加入も勧められるかもしれませんが、加入しなくても事前相談の記録に基づいて、緊急時には対応してもらえることと思います。

友引の日は、葬儀を行わないことが多いので、友引の前日の午後~友引の午前中であれば、お通夜~お葬式が入らず、事前相談や見学を受け付けてもらえる可能性が高いでしょう。必ずアポを取ってから、訪問するようにしましょう。

緊急ダイヤルの対応

危篤のあと

前回の記事に書かせていただいたとおり、母は介護医療院という種類の施設で亡くなりました。介護医療院の制度としての詳細は、前回の記事をご覧いただきたいのですが、物理的には病院と同じような仕組みや設備となっています。


コロナ禍で大部屋でもありましたので、長時間付き添って看取るということはできませんでした。そろそろだという連絡は当日の昼間に受けていましたが、いよいよ危篤となって夜21時ごろ連絡があり、30分後くらいに駆け付けたときには、亡くなっているかどうか?・・・というような状況でした。

テレビでよく見るような機械などをつけられることもなく、職員の方も巡回しながら様子を見てくださっているだけで、亡くなった瞬間ははっきりわからずの自然で静かな最期でした。しばらくして、当直のお医者様が来て下さり、確認をしてくださいました。

その数分後には、私は病室の外に出されました。そして職員の方から、「葬儀社はお決まりですか」とのこと。「決まっています」と答えると「連絡してできるだけ早く遺体を引き取ってください」と言われました。想定していたとおりの成り行きでした。

A葬儀社の緊急ダイヤルに電話

すぐにA葬儀社の緊急ダイヤルに電話をしました。持ち歩いていた会員カードが役に立ちました。すでに22時近くになっていましたが、すぐに電話はつながりました。
「会員の〇〇と申します、母が亡くなりました、〇月〇日に事前相談をしていただきました」と告げましたら、お悔やみの言葉のやりとりのあと、先方からの質問に答えていくだけの形で、スムーズに話が進んでいきました。

数分後に折り返しの電話があり、「23時に伺います」と時間もすぐに決まりました。運転手さんも当直されているようです。母のほうは、処置をしていただいてから引き取りまでの間、安置室にうつされました。安置室は狭かったですが、お花など綺麗に整えられていました。常に準備されてるのかな、という印象でした。

そして約束の時刻の数分前には、A葬儀社から男性の方がひとりで遺体を引き取りに来られました。「責任をもって〇〇斎場までお運びいたします」と言われて、なぜか急に現実感を感じ、逆に心配になりました💦
もちろん大丈夫でした。

翌日から・・・

遺体を引き取りに来たA葬儀社の方から、「明日の10時に〇〇斎場へ打ち合わせに来てください」と言われ、案内の文書を渡されました。死亡診断書、印鑑、遺影用の写真、宗派やお寺に関する情報が必要と書かれていました。

そのときすでに23時。翌日10時に打ち合わせ、ということは、もはや11時間しかありません。

A葬儀社のワゴン車が出発し、介護医療院の職員の方も何人か、見送りをしてくださいました。その後、私は死亡診断書と、紙袋2つ程度の持ち込んでいた母の私物をすべて受け取って、自分で車を運転して帰宅しました。とても疲れていましたが、あまり眠れませんでした。

お悔やみの言葉をいただく機会が増えますが、私は常に「恐れ入ります」と返していました。「痛み入ります」「ありがとうございます」でもいいようですが、前者は使い慣れないし、後者には、私個人的にはちょっと違和感を感じて、使いませんでした。

次回予告

次回は、翌日からはじまった葬儀の準備、母が事前に準備していたこと、私自身が自分の終活に今後参考にしたいこと、などについて書かせていただきたいと思っています。ゆっくりの更新になってしまうと思いますが、またよかったらご覧ください。

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